★ベンチャー・中小企業でのキャリアを考えてみよう

名古屋大学で学生向けのセミナーです。

「大企業で約14年間勤務した後、心機一転、独立した経歴を持つ講師が、大企業とベンチャー、中小企業での働きかたの違いに迫る!」
「東海地区で活躍する、新進気鋭の若手コンサルタント。」
うーん、飛ばしていますね!
ベンチャー・中小企業でのキャリアを考える

当然に自らの経験しか話せないので、自分が社会に出て、サラリーマンになって、日々の仕事の中でどんなことを感じたかをお話させて頂きました。

・原発の仕事をしていたが、あまりにも大きすぎて、自分の存在意義がよくわからなかった。
・残業は嫌いだった。でもぶっちゃけお金は欲しかった。
・会社の中には8時までは残業しないと行けない雰囲気があった。
・みんななんとなく残業して、「残業なんてやってられないよ。」といいながら、みんな残業していた。
・今考えれば、仕事があるのはありがたいし、お金をもらえるなんてありがたい事なのにそういう意識がなかった。
・その後半導体の仕事に移ったが、上司は仕事を任せる人だったので、それが嬉しくて頑張った。
・会社の仕事としては「手を動かすこと」に期待され、「頭をつかうこと」に期待されていない所があり、不満だった。
・入社して「10年後の我が社」という論文を書いたら、社長賞をもらった。
・論文内容は、少しくらい自分たちで考えて行動する部署=外販部隊があったほうがよいのではないか、というものだった。
・この論文を書いた半年後に、「ニュープロジェクトグループ」という部隊を作っていただき、グループ長になった。
・この時の社長にはとても感謝している。
・しばらくはトヨタ系への派遣をして修行した。こちらではあまり外注扱いされず、頭を使う仕事や個別プロジェクトのリーダーなどを任され楽しかった。
・この時のお客様とそのメンバーにはとても感謝している。
・あるとき呼び戻されて、完全に外販部隊を作っていただくことになった。わからない事だらけで、2~3年赤字の状態が続き、とても苦労した。
・投資をしてくれたこのときの社長にはとても感謝している。
・わからないことはもっと外の人に聞けばよかった。もっと色々な人のところに積極的に行って、学べばよかったと激しく後悔している。
・取れる仕事はどうしても取りたかったので、ガンガン無理な仕事をした。
・この時に一緒にやってくれた部下達や外注さんたちには、とてつもなく感謝している。
・会社での飲み会は、基本的にグチが多く、将来の夢を語り合うものはほとんどなかった。
・中小企業向けの仕事をもっとやりたくて、でも、お客様の言葉がわからなくて、中小企業診断士の勉強を始めた。
・中小企業診断士の学びがあまりにもおもしろすぎて、資格を取りたいがために、会社をやめてしまった。
・幸いに合格したので独立した。
・中小企業の皆さんとの付き合いの世界は、とてもポジティブで夢を語り合う世界である。
・今の仕事は猛烈に楽しい。

・価値観の話
 仲がよいのは、訳がある。同い年、同じ学校、同じ職場、同じ性別、全てに共通の話題、共感できることがあり、同じ価値観になる。
 これからみんなが社会に出ていって成功したいと思うなら、社会を引っ張っている人たちと、共感できるポイント、同じ価値観を持つところを見つけていく必要がある。
 そのためには、今までの枠を越えた人たちと、どんどん付き合って話をしていく必要がある。

・マーケティングの話
 ドラッカーはいいました。企業の目的は顧客の創造であり、そのためにはマーケティングとイノベーションが大切だと。
 イノベーションは世の中にない価値を提供して顧客を満足させることにある。これを行うためには個性を大事にしてオンリーワンでいつづけること。
 マーケティングは、すでにある顧客の欲求を理解して、満足させることにある。これを行うためには、世の中の欲求を理解する取り組みが必要である。迎合はいけないが、理解することが重要である。
 どちらに偏ってもいけない。バランスが大事。短期的な成果を見出すなら、マーケティングを重要視する方がよい。

・太郎雲の話
 太郎雲は大きな入道雲である。
 太郎雲のように、高い視点から物事をみることが大事である。
 あなたがもっている今の悩み事は、太郎雲からみたら、意外にどーでもいいことだったりする。
 太郎雲は、中に入ると何もない。白も黒もない。
 世の中の出来事に、いいも悪いもない。悪いところもあれば必ずいいこともある。両方を見つけるためには、まずありのままを見つめる必要がある。おっさんになると、経験から偏った価値観が生まれてしまうが、今の皆さんなら大丈夫。